中野区議会では、先週来年度予算の議決が行われたばかりですが、今週は早くも来年度第1次補正予算の審議を行いました。
私の所属する子ども文教委員会の担当部分で目を引いたのが、来年度も支給されることになった子育て世帯臨時特例給付金の予算です。子育て世帯臨時特例給付金は、子育て世帯への消費税率8%への引き上げの影響を緩和するための「臨時的な給付措置」として国が創設したもので、今年度は対象世帯に1万円が支給されました。この子育て世帯臨時特例給付金、来年度は支給額が3千円になるということで、そのことが発表された際には「3千円配って何の意味があるんだ」「経費の無駄」「金額を上げて低所得世帯限定で配るべき」等々の声が聞かれるなど、大変不評でした。私も、昨年の予算特別委員会で「支給総額2億円に対して経費が5,000万円というのは非効率だ」と指摘していたこともあり、3千円になったら更に非効率になるのだろうと考えていたのですが、その具体的な数字が出てきました。
来年度は、「支給総額6900万円に対して、経費が3900万円」になるとのことです。3000円配るのに約1700円かかる計算になります。しかも、この3900万円には残業代以外の職員の給料は含まれていません。中野区では4人の職員を配置するとのことですから、区の常勤職員の年間人件費標準額892万円から考えると、こちらも無視できない金額になります(未確認ですが、4人というのはおそらく臨時福祉給付金の支給業務と合わせてということだと思われます)。さらに付け加えると、支給対象者全員が支給申請をして受け取る訳ではないので、実際の支給総額は6900万円を下回ります。
このようなことから、来年度の子育て世帯臨時特例給付金については、おそらく「3000円配るのに3000円かそれ以上の経費がかかる」ことになるのではないかと想定がされます。はやり、とんでもなく非効率な事業と言わざるを得ません。
これも昨年の予算特別委員会での質疑で述べたことですが、そもそも消費税の逆進性対策というのは、こういった場当たり的にお金をばらまくのではなくて、しっかりとした制度設計の中でやっていかないといけないものです。私は給付付き税額控除で行うべきだと考えていますが、それも含めて国会の中でしっかりとした制度設計を早急に行って頂きたいところです。
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