森たかゆきのブログ

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心配になる中野区の待機児童対策の「スピード感」(平成27年第2回定例会報告その1)

なかなかまとまった議会報告を書く時間が取れないまま、第2回定例会が終わってから1カ月近くが経ってしまいました。色々と報告すべきことがありますので、何回かに分けてテーマごとにご報告していきたいと思います。

一回目は、私が選挙期間中に強く訴えてきたテーマでもある待機児童解消についてです。

今定例会に提出された第2次補正予算の中に、「民間保育施設新規開設支援」の費用として約1.5億円が計上されました。概ね2施設分くらいの予算規模です。待機児童が継続的に発生している中野区の現状を考えると必要な予算だと思いますが、問題はそのスピード感です。補正予算の審査にあたって、私は「何故このタイミングでこの費用を計上したのか」を問いましたが、それに対する区の答弁は「待機児童対策をスピード感を持って進めるため」でした。私は、この答弁を聞いた瞬間、頭がクラクラしてしまいました。「何故このタイミングなのか」と問うたのは、「タイミングが遅すぎるのではないか」という意識があったからです。

以前にブログにも書きましたが、今年度の本予算の審査段階から、平成28年度に待機児童ゼロを実現するには予算が不十分だということは見えていました。その時点で、区が目標としていた今年度の待機児童ゼロ実現が難しいこともほぼ確定していました。しかし、そのことを予算審査の中で指摘をしても、区側は「最終的に確定するのは5月以降」「待機児童の解消が図れるものと見込んでいる」と言うのみでした。
(当時の議事録はこちら

で、ふたを開けてみれば本年4月時点で172名(新定義)の待機児童が発生し、結局補正予算に費用の上乗せをする必要が生じてしまいました。こうした状況で「スピード感を持って取り組むため」に補正予算に予算を計上したのだと言われてしまうと、そのスピード感のなさがとても心配になります。

一連の流れを見ると、ポイントはやはり「27年度の待機児童ゼロ実現が難しい」という判断をどこでできるかだったと思います。もう少し早くその判断ができていれば、今回の補正予算の費用ぐらいは当初予算の中で計上し、より時間的な余裕を持って民間保育施設の誘致、開設準備が進められたはずです。正式な待機児童数が分かるのが5月以降だとしても、実際には第一次の利用調整の結果が出た段階で実現は難しいという判断はできたはずです。ここにも、自分たちの取組みが上手くいかないことがあっても、なかなかそれを認められないという役所文化の存在を感じます。

いずれにしても、区にはもっとスピード感を持って待機児童対策に取り組んでいただきたいと思いますし、そのための働き掛けを引き続き議会の中でしていきます。

第2回定例会に提出された待機児童の現状を示す資料
第2回定例会に提出された待機児童の現状を示す資料
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