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ネットだけで「若手政治家」を見極る方法

ネットだけで「若手政治家」を見極る方法

昨日のBLOGOSにこんな記事が出ていました。
地方創生のカギを握るのは「優秀な若手」である ~若手地方議員 都道府県別ランキング
記事中には、
「女性議員についてのコラムで書いたように、これまで少なかった女性・若手というだけで、既存の政治を変えてくれるだろうと期待して選んでしまうのは、いささか短絡的だとも思う。
地域地域によって課題も異なり、また、若手の中には、いわゆる「ホンモノの政治家」と、若いだけでむしろ怪しい「ニセモノの政治家」が紛れている。
投票に際しては、こうした部分についても吟味しながら選択してもらいたい。」
と書かれていますが、全くその通りだと思います。

ということで、私も自分が選ばれる側の立場の選挙の真っただ中なのでちょっと書きづらくもあるのですが、若手政治家の選び方について私の思うところを書いてみます。本来ならば演説なども判断材料になりますが、今回は「ネットだけで見極める」ということにこだわってみます。(なお、中野区の方は簡単なので読む必要はありません。私に投票してください。

「若手政治家」を見極めよう
ステップ1.選挙公報を見てみよう
まずは選挙公報を入手します。中野区議会議員選挙では全戸配布されます。また、今はネットでもご覧いただけます。中野区議会議員選挙2015選挙公報
(選挙公報のネット掲載は私が総務委員会で要求してきた話でもあります、とちゃっかり自己PR)

この中から、若手政治家を何人かピックアップします。何歳までが若手かは微妙なところですが、概ね30代まででしょうか。
この段階で中野区議選の場合は59人→15人くらいまでは絞れるかと思います。
この状態で次のステップに進んでもいいのですが、もう少し絞りたいと言う場合は下記の方法で選挙公報を吟味してみてください。

・政策を見る
政治家は政策を提案・実現するのが仕事ですから当然ですね。自分の考えとかけ離れた候補はこの段階で選択肢から外していいでしょう。

・プロフィールを見る
次に、プロフィールを見てみましょう。政策とプロフィールを並べてみて、「このプロフィールの人だったらこういう政策を訴えるよね」という納得感の高い候補者は、それだけ政治家としての原点が明確だということです。ただ、これはスペースの関係もあってそこを上手く表現しきれないことも多いので、あくまで参考ですね。
また、プロフィールには地域団体の役職などをやたら並べている人もいます。それは、その候補はその地域の代表として仕事をしていきたいという意思表示だととっていいでしょう。私としては、そういう地域代表的な人はベテラン議員に沢山いるので若手から選ぶのであればそういう人は除外していいかなと思いますが、ここは各自ご判断ください。

・応援者、推薦人を見る
応援者、推薦者がやたら多い候補者もいます。これは、本気で応援している場合もあれば義理で名前を貸している場合もあるので、あくまで参考程度に見ておきましょう。
ただ、気をつけなくてはいけないのは区長が含まれている場合です。私自身は、二元代表制の一翼を担う議会の議員になろうとする人が、もう片方の代表たる区長から選挙のときに応援をされるというのは相応しくないと考えています。一方、区長と近い候補の方が色々と融通を聞いてもらいやすいという面もあるので、これはどちらを重視するかの判断になりますね。

ステップ2.候補者名を検索してみよう
殆どの若手政治家は自分のHPやSNSアカウントを持っています。それを確認していきます。ネットに情報の出ていない候補者は、よほど選挙公報の評価が高い場合を除いて、この段階で除外してしまっていいでしょう。
HPは、選挙公報のようなスペースに限りがないので書きたいことが自由に書けます。選挙公報ではさわりしか書けなかったことがHPだと詳細に書いてあるケースも多いので、気になった部分を確認してみましょう。逆に、スペースの限りのないHPに選挙公報と同程度の情報しか出ていない候補というのは、そんなに訴えたいことのない候補だと判断してよいかと思います。

内容の見方も色々あります。
・具体性はあるか
「誰もが安心して住めるまちづくりをすすめます」「子どもたちがのびのび育てるまちをつくります」。こういうフレーズは誰にでも言えます。コピーとしてこういう言葉を使うのはいいとしても、その先に具体的に「何をどうする」ということが書いてあるかどうかを確認しましょう。

・「自分の言葉」で書いているか
例えば、「待機児童ゼロを実現します」は具体的です。しかし、具体的であってもこれも誰にでも言えることです。なぜ自分がその政策が必要だと考えているのか、が合わせて書いてあるかどうかを確認してみましょう。結果として政策に落とし込むと同じものになるとしても、そこに「想い」のある候補者の表現と言うのは、ありきたりではなく「その人なりの」表現がされていることが多くあります。そうした「自分の言葉」を持っている候補者は信頼していいのではないかと思います。

・選挙期間中のSNSに何を書いているか
政治家のSNSには、普段から「○○駅で街頭演説しました!」系の投稿が多くなされています。選挙期間中となればなおさらです。合間に政策や自分の想いを伝える投稿がある候補者はともかく、「演説しました」系投稿ばかりの候補者は避けた方がよいでしょう。政策の発信ができていないというだけでなく、そうした投稿が「第3者からどう見られるか」の想像力に欠けていると判断できるからです。

ステップ3.候補者とコンタクトを取ってみよう
ステップ2までで、選択対象の候補者は1ケタくらいにはなったのではないでしょうか。次は、その何人かと直接やり取りしてみましょう。
多くの若手政治家はSNSを活用しています。選挙公報やHP等を見て気になったことや聞きたいことを、twitterのメンションやFacebookのコメント欄などを使って、候補者に直接伝えてみましょう。これは一見ハードルが高いように感じられるかもしれませんが、やってみると意外と多くの候補者が返信をくれるのではないかと思います。候補者としては、自分に関心を持ってもらえるだけで嬉しいものです。(なお、私は選挙公報や公営掲示板ポスターに「ネットを使った対話型の選挙を共に実現しましょう」と書いたものの、リアクションがなくてちょっと悲しい思いをしています。)

その時に気をつけて頂きたいのは、新人の場合には政策の細かいところまでの回答を求めるのは酷だという点です。4年間区議会の中にいたかどうかで、情報量に圧倒的な差があります。新人さんの場合はそこまで求めるのではなく、回答する姿勢などを見ていただければと思います。逆に、圧倒的な情報量を持っているにも関わらず具体的な政策について回答の出来ない現職は論外だと思っていいでしょう。
政治家の見極めは非常に難しいものです。しかし、その政治家の資質を見抜くのに一番有効なのがこの「双方向のやり取り」だと思います。ぜひ、挑戦してみてください。

私なりの「ネットだけで「若手政治家」を見極る方法」はこんな感じでしょうか。中野区議選の場合はこれに沿って候補者を見極めようとすると、私は最終候補に残してもらえるかなぁと思います(笑)我田引水的ではありますが、それは私が「政治家はこうあるべきだ」と自分で思う政治家像を目指してやってきた結果なので、その点は割り引いて読んでいただければと思います。

いずれにしても、政治家の選び方、評価軸は多様であって然るべきです。一つの方法として参考にしていただければ幸いです。

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