森たかゆきのブログ

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区の公共工事入札において、談合の疑われる事案があったことが明らかに

3月13日、今任期中最後の定例会最終日を迎えました。通常、定例会最終日は、それまで審査してきた議案や各会派から提案される意見書などの議決が行われるのですが、今回は最終日になって総務委員会で審査するべき議案が2本追加提出されました。
内容は、中野区立第四中学校の校舎耐震補強工事工事請負契約についてと南中野区民活動センター等新築工事請負契約についてで、いずれも区が発注する公共工事の入札に関わるものです。いつもならばこうした議案はあらかじめ日程が決まっている定例会中の委員会で審査されるので、なぜこのタイミングで追加提出されたのか疑問に思い総務委員会を傍聴したところ、とんでもない理由があることが判明しました。

入札に参加したA社とB社が作成し区に提出した資料の中に、全く同じものが含まれていたというのです。区としては、そのことに気付いた後、入札に不正の疑いがあることから一度入札を無効にし改めて入札をやり直したことから、通常のスケジュールでの議案提出が間に合わなかったとのことです。

それぞれの会社がそれぞれ作成した資料が全く同じものになるということは普通では考えられません。区は結局最後までこの言葉を使いませんでしたが、談合があったことを強く疑わせるものです。今後、この件は入札監視委員会に報告され審査が行われることになります。そこでどのような結論が出されるかは分かりませんが、いずれにしても任期の最後の最後になってこうした入札制度への信頼が揺らぐような事件が起こってしまったことを大変残念に思います。

私は、これまでの議会活動の中で、随意契約のあり方の見直し、総合評価方式で選出した事業者の選出理由の明確化、応募事業者の提出書類の情報公開など、より開かれた入札制度の実現を様々な形で求めてきました。一定の成果が出た部分もあったかなと思っていたのですが、引き続き重要な課題としてこの問題に取り組まないといけないと感じています。特に、今回の件を受けて当該事業者へ下されたペナルティは「中野区が実施する入札への1ヶ月の参加禁止」のみであり、本当にこれでペナルティとして十分なのか疑問です。不正抑止のためにはより重いペナルティを課せるよう検討しなくてはいけないのではないかもしれません。来期への大きな課題となりました。

区の対応にも疑問が残ります。区は3月の入札委員会にこの件を報告するとのことですが、これは入札監視委員会の定例の会議です。談合を疑わせるような事案があったのであれば、入札監視委員会に事情を説明し緊急に会議を開催し迅速に次の対応を進めるべきだったのではないでしょうか。区が今回の件をどれだけ重く受け止めているのかにも不安が残ります。

公共工事はどうしても金額が大きくなりがちですし、今後メンテナンスが必要な区有施設も多くあります。中野区の入札制度を区民から信頼されるものとするために何が必要か。改めて考えていきたいと思います。

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なお、議案の送付書にある教育委員と教育委員長の任命については、こちらのツイートをご覧ください。

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